経済の常識は突然かわるかもしれない (萩原 知章)

2011-08-24

萩原 知章(はぎわら ともあき)

健美家の仕事を通して、たくさんの不動産業者さんや、投資家の方と知り合う機会があります。そこでよく聞かれることのひとつに、「不動産投資で成功したいのですが、何を勉強すればいいですか?」というものがあります。

私はそんなとき、「歴史を学ぶといいですよ」と答えています。例えば、戦後の日本経済の動きを知っておくだけで、不動産投資をする上での視野がグンと広がると思うのです。

私もそうですが、人間は、過去のことをすぐに忘れてしまう生き物です。
例えば、下記の表は、1970年からの日本の長期金利の推移を示したものです。

パッと目を引くのは、1980年の金利9%という数字でしょう。1990年にも6%台を付けたことがありました。この話をすると、多くの方が「そんなに金利が高いときがあったんですか?」と忘れてしまっていることに驚きます。

次に紹介するグラフは、16世紀から17世紀にかけての、ジェノア(ジェノバ)金利の推移です。当時のジェノバは、債権国でした。

見ていただくとわかるように、戦後の日本の金利動向と似た推移をしています。
注目したいのは、長い低金利時代が続いたあと、突然、金利が急上昇している点です。
もちろん、絶対にこの通りになるとはいいません。
しかし、「歴史は繰り返す」という言葉も存在します。

1990年代後半から現在まで、日本では1%を割る低金利時代が続いています。
中には、この低金利時代がこの先もずっと続くと無意識のうちに思い込んでいる人がいるかもしれません。
しかし、経済状況は年々変わるものです。「いつまでも今の状態が続く」ということは、絶対にありえないのです。

不動産投資は、場合によっては20年、30年といったローンを組み、人生の長い時間をかけて、向き合っていくものです。
「30年後のことなんてわからない」と運を天にまかせてしまう前に、過去の歴史を学ぶことで、未来はある程度予測できるのではないでしょうか。

少し歴史をさかのぼるだけで、幾度もの経済危機や天変地異があったことがわかります。常にそれらに備え、歴史の中で今の自分が置かれている場所を確認しながら行動することが、これから投資に向かう上での大きな武器になってくれると、私は感じています。


<プロフィール>

萩原 知章(はぎわら ともあき)
1974年 東京都生まれ。
慶應義塾大学大学院 計算機科学専攻 卒業。
1999年(株)ディー・エヌ・エー創業時にオークションサイト( BIDDERS )立ち上げに携わる。
2004年 自ら投資用物件を購入しようと、物件を探し始めたことをきっかけに、
収益物件検索サイト健美家(けんびや)を立ち上げる。
2011年現在、月間30万アクセス、利用者が13万人のサイトとなる。


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